シフト作成

ユニットごとに分かれたシフトは、まとめて1回で組めないのか

ユニットごとにリーダーが表を作り、夜勤やフロア間の行き来はあとから電話で調整する。この手間は「ユニットごとに別々に組む」こと自体から生まれています。つながっているグループをまとめて1回で組むとどうなるかを説明します。

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「うちは10人のユニットが6つあって、シフトはユニットごとにリーダーが作っています」

ユニット型の特養、フロアで分かれた老健や有料、病棟ごとの病院。1つの建物の中で、シフト表がグループの数だけ存在している施設は多いはずです。

そして毎月、こういう調整が表の外で起きています。夜勤は2ユニットで1人を回しているので、隣のユニットの表ができないと自分の表が締められない。3階が足りない週は、2階から誰かに来てもらう。その電話を、リーダーどうしが毎月やっている。

この記事の結論

ユニット間・フロア間の調整が毎月大変なのは、リーダーの段取りの問題ではなく、シフトをグループごとに別々に組んでいること自体から生まれています。

Naftyは、計算の単位を1グループに固定していません。部署ごとに組むこともできますし、夜勤の共有や応援でつながっているグループは、つながっている範囲そのままのサイズで、1回の計算にまとめて組めます。わたしたちの知る限り、これをやっているシフト作成サービスをほかに見たことがありません。なぜ普通は行われていないのかも含めて説明します。

シフトは「グループ1枚ずつ」で組まれてきた

紙でもExcelでも、シフト表はユニットごと・フロアごとに1枚です。シフト作成ツールも、多くは同じ前提で作られています。グループを選んで、そのグループの職員で、そのグループの表を作る。

1枚ずつ作ること自体は自然です。問題は、グループをまたぐ勤務がある瞬間に、それがどの表にも収まらないことです。

分けて組むと、具体的にはこうなります。

起きること現場での見え方
共有の夜勤が「表の外」で決まる2ユニットで夜勤1人、という枠は、両方の表を見ないと埋められない。隣の表待ちが発生する
フロア間の応援が電話になる表が組み上がったあとに「来週1人お願いできますか」。頼まれた側は組み直し
作り方がリーダーごとにバラバラ6ユニットあれば6通りの組み方。引き継ぎのたびに属人化が問題になる
負担がグループ間で偏る夜勤回数や土日出勤はユニット内では均せても、施設全体では偏る。そして全体を見ている人がいない

どれも、リーダーどうしの連絡と気遣いで毎月なんとかしているはずです。つまり計算の外に出た部分を、人間が手で解いているわけです。

ほかのシフト作成サービスは、どうしているのか

「ツールを入れれば解決するのでは」と思われるかもしれません。そこで、シフトの自動作成をうたう主要なサービス3社について、公式サイトとヘルプの公開情報を実際に確認してみました。社名は伏せますが、いずれも広く知られているサービスです(2026年8月時点)。

S社 — 自動作成は「事業所ごと」の作成条件で、各事業所の管理者が実行する設計として説明されています。フロア間の「ヘルプ依頼」に触れた記載はありますが、それぞれが作成したシフトの不足・余剰をあとから確認して調整する、という位置づけです。

R社 — シフトは店舗(拠点)単位で作成し、本部やエリアマネージャーは各店舗の状況を「一括でモニタリング」する構造です。応援は「欠員が埋まらない場合に、他店舗のスタッフにヘルプを出す」——つまり、表ができたあとの募集フローとして説明されています。

SS社 — ユニットは「チーム」として管理する設計で、ヘルプページには「自動作成はチーム内に所属している職員のみ」と明記されています。複数のチームを兼務する職員は「各チームごとに設定が必要」とのことです。

3社に共通しているのは、自動計算の単位が事業所・店舗・チーム、つまりグループ1つぶんだということです。グループをまたぐ勤務は、計算が終わったあとに「ヘルプ」「応援」として人間が調整する前提で作られています。グループをまたいだ条件ごと1回の計算でまとめて組む、という記載は、どのサービスの公開情報にも見当たりませんでした。

機能の優劣の話をしたいのではありません。設計の前提が違う、ということです。グループ1枚ぶんの表を速く上手に作る道具では、冒頭の表に挙げた調整——夜勤の共有、応援、全体の公平さ——は、これからも人間の仕事として残ります。

Naftyは、「つながっている範囲」をそのまま1回で組みます

Naftyの勤務表を組む部分は、以前の記事に書いたとおり、条件を解く専用の計算エンジンで動いています。生成AIではありません。

そしてNaftyでは、この計算の単位を選べます。独立している部署は、部署ごとに組めばいい。夜勤を共有している2つのユニットは、2ユニットまとめて。応援で行き来のあるフロアは、フロアごと束ねて。勤務が実際に連携している範囲を、そのまま1回の計算の単位にできます。施設全体がつながっているなら、施設全体で1回です。ユニット型でもフロア分けでも、A・B・C・Dと班で分けている場合でも同じです。

まとめて組むと、さきほどの表の問題は、こう変わります。

共有の夜勤は、最初から全体で決まります。「夜勤は2ユニットで1人」「夜間はフロア単位で回す」という、日中と夜間で単位が変わる施設は多いはずです。グループごとの計算ではここが一番苦しいところですが、全体を1回で解くなら、日中はユニットの必要人数、夜間は建物側の必要人数、という条件を同時に満たす形で決まります。

応援は、電話ではなく計算の候補になります。 「この人はBユニットにも入れる」「フロア間の行き来はしない」——どちらも設定です。行き来できる人がいれば、足りないグループに回す案を計算エンジンが探索の中で普通に検討しますし、行き来なしと設定すれば、越えない前提で組まれます。

公平さを、施設全体で扱えます。 夜勤回数や土日出勤の偏りを、ユニットの中だけでなく全グループ横断で均すよう指定できます。「あのユニットばかり楽をしている」という話を、感覚ではなく条件として扱えます。

条件を「必ず守る」と「できれば守る」に分けて扱う設計や、組めないときに何が衝突しているかを日本語で返す設計は、1グループのときとまったく同じです。対象が広がるだけで、扱いは変わりません。

それを支えているのが、計算サーバーです

シフトの計算は、もともと「重い」処理です。10人のユニットでも、1人の1日に入りうる勤務が4通りあるだけで、1か月の組み合わせは天文学的な数になります。そして6ユニットをまとめても、選択肢は「6倍」では済みません。夜勤の共有や応援でグループ同士がつながった、ひとまわり大きな1つのパズルになるので、組み合わせは足し算ではなく掛け算で増えます。グループごとに解くのと一括で解くのとでは、計算として別物です。

Naftyはこの計算を現実的な時間で終わらせるために、シフト計算専用の計算サーバー基盤に投資しています。つながった範囲をまとめて解く計算は、1グループずつの計算の何倍も重くなりますが、それでも1回で解ききるだけの計算資源を積む。連携している範囲をそのまま解くことにこだわる以上、ここへの投資は惜しまない、というのがわたしたちの方針です。

現場では何が変わるか

導入の前後で変わるのは、表の見た目ではなく毎月の段取りです。

隣のユニットの表を待つ、という順番待ちがなくなります。共有夜勤の枠を2枚の表で突き合わせる作業がなくなります。応援のお願いの電話が、「計算結果を確認して、必要なら条件を直す」という作業に置き換わります。夜勤や応援でつながっているユニットどうしなら、リーダーごとに別々だったシフト作成が、設定を持ち寄って1回になります。

そして職員から見ると、ユニットをまたぐ自分の勤務が1枚で見えます。夜勤で他ユニットに入る人、応援で行き来する人ほど、効きます。

検討するときに聞くとよいこと

シフト作成ツールを比べるとき、ユニットやフロアで分かれている施設なら、この2つを聞いてみてください。

「ユニットをまたぐ夜勤や応援は、1回の計算で決まりますか。それともユニットごとに別々に計算しますか」 — 別々に計算する仕組みなら、境目の突き合わせは今までどおり人間の仕事として残ります。

「日中はユニット単位、夜間は建物単位、という必要人数の変わり方を条件にできますか」 — ここが扱えないと、一番大変な夜勤の共有が表の外に残ります。

まとめ

ユニット間・フロア間の調整が毎月大変なのは、シフトをグループごとに別々に組んでいるからです。そして主要なシフト作成サービスの公開情報を見るかぎり、自動計算の単位は事業所・店舗・チームで、境目に落ちた調整——共有の夜勤、応援、全体の公平さ——は計算のあとに人が行う前提になっています。

Naftyは、勤務が連携している範囲を——夜勤を共有する2ユニットでも、行き来のあるフロア全体でも、施設全体でも——そのまま1回の計算でまとめて組みます。それを支えるために、計算サーバーへの投資は惜しまない——という方針です。

ユニット型・フロア分けの施設でシフトにお困りでしたら、資料請求オンライン相談でお気軽にどうぞ。お使いのグループ分けをどこまで扱えるか、実際の画面でご覧いただけます。